ぺんぎんの時間

pingaのアフィリエイトな日常

*

長くて短い、雨の帰り道。

   

てをたたきましょう
たんたんたん たんたんたん
あしぶみしましょう
たんたんたん たんたんたん

わらいましょうあっはっはっ
わらいましょうあっはっはっ
あっはっはっあっはっはっ

あぁおもしろい

(童謡 手をたたきましょう)
作詞・小林純一
作曲・外国曲

その日のお迎えは6時ちょうどだった。

いつもよりほんの少し早く保育園についただけ。娘たちは、カッパ着て長靴をはいて、可愛いピンクの傘をさして。

長くて短い、雨の帰り道。

 

 

これは私と娘の、日常の話。

あめあめふれふれ

12c0c340090bb7ef839f40f870fe4999_s

朝から降り続く小雨の中、駅から保育園まで走った。

急いで帰る理由など何もなかった。あえていうなら、私は雨が降ると偏頭痛がひどくイライラしてしまうから、ゆっくり歩く心の余裕がなかった。イライラをごまかす為に、自然と駆け足になっていた。

 

最低の一日だった。

頭が痛い。それだけで辛いのに、職場ではクレームの電話が続き、お客様と営業担当への連絡を何度も繰り返し行った。仕事ははかどらず、同僚の女性社員からも理不尽なことで怒られて、最悪な気分だった。

気持ちを凍らせてとにかく定時まで仕事をやりきり、チャイムと同時に挨拶して会社を飛びだした。

 

仕事が終わってからが大変なのに。子供むかえにいって、ご飯つくって食べさせて、お風呂に入れて寝かしつけて、部屋の片づけして保育園の準備して。考えただけでため息が出てくる。

イライラが止まらない、久しぶりの雨。偏頭痛を起こす自分にも腹が立ち、大声で叫びたい気分だった。

 

ジットリと濡れた傘をたたみながら、こんにちわぁと保育園に顏を出すと、娘たちはすぐに気がつき急いで出てきた。ワァワァキャアキャア楽しそうにはしゃいで、帰りの準備もなかなか進まない。

カッパ着てね、長靴さんをはこうね、傘はふりまわなさないよ、雨さん降ってるから頑張って歩くんだよ。

ひとつひとつを言葉に出して、園を出たのは10分後。私一人なら10分あれば、とっくに駅のホームで電車待ちしてるのに。

 

苛立ちのせいで、つい言い方がきつくなってしまうことも自分で感じているので、余計なことは言わないように気をつけながら先を急ぐ。

 

電車で1駅。到着したら、ここからが本番。最寄駅から自宅までは大人の足で7分程度。雨の日に傘をさしながら子供と歩くと… 20分以上かかる。うんざり。

長女を「傘さすの上手になったねぇ」とおだてて先を歩かせる。次女にも小さな傘を持たせて「じゃあ行こうか?」声をかける。

 

抱っこがいぃの。

 

…抱っこだ。14キロが抱っこと言ってる。ノートパソコンの入ったカバンと、2人分のお着替えが入ったバックと、子供用の傘を持って、娘を抱っこして自分の傘をさすのか。

 

本当に最悪。
疲れてるに。頭痛いのに。これからやらないといけない事も、たくさんあるのに。

それでもやるしかない。私は母親なんだから。

断ってグズられたらもっと面倒なことになるのだから、と自分を言い聞かせ、娘をグッと抱きかかえて傘をさした。

 

歩きながら長女は一日の出来事を話してくれる。何を歌った、何を食べた、誰々ちゃんとお絵かきをした。そんな可愛らしい話も、その日の私にとっては苦痛でしかなかった。適当に相槌を打ちながら、早く家に帰らないとって、そればっかり思ってた。

 

長女が静かになったと思ったら、今度は次女がしゃべり出す。

 

お歌を歌ってあげましょう。

 

 

うんうん、何でもいい。どうでもいいから機嫌よくしてて。お母さんは疲れてるし、泣きそうなほど頭が痛いんだよ。

構わないで欲しいし、自分で歩いてくれたらどんなに楽かって思ってるんだよ。

 

日本中に働くママがいて、大変な生活をおくっているのも知ってるよ。でも今この瞬間、14キロの娘と大量の荷物を抱えて雨の中を歩いている偏頭痛持ちのママは、どれくらいいるのかな?

 

心底疲れた。家に帰ったら何もしたくない。ご飯もお風呂も洗濯も、何もかも面倒……

あめあめふれふれ かあさんが
はやめにおむかえ うれしいな

ぴちぴちちゃぷちゃぷ らんらんらん

童謡・あめふり(替え歌)
作詞・北原白秋(替え歌)
作曲・中村晋平

笑顔がひきつる。

 

早めにお迎えだって。じゃのめでお迎えの間違えだし。

 

確かにいつもよりも、ほんの数分早く保育園についたけど、そんなに楽しそうに歌ってしまうほどのことじゃない。ただ間違えだけ?別にあなたに早く会いたかったわけじゃない。ただイライラしてただけ。バカみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

900bf2293bfd32285ed965bf81001695_s

バカみたいに次女が可愛くて、涙がこぼれた。

 

雨に濡れて頭ぼっさぼさで、しかめっ面を浮かべた母親が、ほんのちょっと早く迎えに来ただけで、こんなに喜んでくれている。

私の頭が痛いのも、職場でゴタゴタがあったのも、家に帰ってから家事が忙しいことだって、娘たちには関係ない。保育園でお利口さんに私が来るのを待っていたんだ。

 

保育園にママ達がお迎えに来るのは5時前後が一番多くて、うちの娘たちは最後から数えた方が早い。いつも二人でご本を読んだりテレビを見て待っている。

いつの間にか、それが当たり前になってしまっていた。

 

だけど、寂しいに決まっている。お友達が一人二人と帰っていき、お母さんまだ来ないのかなぁと待ちわびているんだ。だから数分早く帰れるだけでも、こんなにも喜んでいるんだ。

 

娘の暖かく柔らかい体を、ギュっと強く抱きしめた。

私は泣いていることを次女に気づかれたら恥ずかしいと思い、少しうつむきながら大きくウンウンとうなずいた。

 

次女は満足気に笑顔を浮かべて、

もうひとつお歌を歌ってあげましょう。

アンコールの時間が始まる。

 

 

 

 

 

午後6時半。自宅までの長くて短い帰り道。

 

駅前の信号を渡って、お団子やさんの前を通り、黒猫のいる家の前で猫を探し、小学校の裏道を怖い怖いと言いながら三人でひっついて歩いて、マンションのエントランスについたら皆でかけっこ。誰が一等でも楽しい。誰が一等でも嬉しい。

 

娘が大きくなったら、こんな当たり前の幸せな時間も無くなるだろう。

 

次女は覚えててくれるのかな?雨の帰り道に、お母さんにお歌を歌ってくれたこと。忘れてしまってもいいか。今がこんなに幸せなのだから。

私はなんて幸せなんだろう。私はなんて幸せなんだろう。私はなんて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カニをたたきましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

fd3fe55cb9991ccdee3a2757980ac430_s

 

 

 

 

 

 

……………………………カニ?(´・ω・`)

 

 

 

どんどんどん どんどんどん

 

カニをたたきましょう

どんどんどん どんどんどん

 

 

3e62980fd2d0218a3e6ef90a1c3a17b7_s

 

 

 

わらいましょうあっはっはっ

 

260b94117378fb4f292854ebf92f738b_s

 

 

 

 

 

わらいましょうあっはっはっ

 

3e62980fd2d0218a3e6ef90a1c3a17b7_s

 

 

 

 

 

 

あっはっはっあっはっはっ

あぁおもしろい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

fd3fe55cb9991ccdee3a2757980ac430_s3

 

 

 

……………………カニ、死んじゃったよ。

 

 

 

 

 

 

「早めにお迎え」のくだりは、覚え間違えてただけで。もしくはふざけて歌っていたのかもしれない。

でも、私にとっては宝物のような替え歌。優しさをありがとう。子供たちを育てているような気になっていたけど、育てられているのは親の方なんだ。それを実感した。

 

私の手を離れるまで一番の仲良しで居たいから、これからも素敵なお歌を聞かせてね。

大好きな娘たち。誰よりも幸せになって欲しい。大きくなあれ。大きくなあれ。大きくな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エビをたたきましょう

 

もうやめれっ!!!!!(TT)

 - 日常

  関連記事

だから私はメーテルに嫌われた。年上キャリア女性と過ごした400日。

主婦のクセにトイレのフタも閉められないの? 電気を消し忘れるなんておかしいんじゃ …